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入った瞬間ギルド長のダグラスが声をかけてきた。
夕方ともなれば他の傭兵は酒場へと出払っている。
「ふむ、この者がウチの護衛になりたいらしくての、ちょいと試験をしようと思ってよ」
「へえー、ってジャンク! まさかお前か?」
ココの後ろにいる赤髪の少年に気が付いて声をかける。
「なんだよギルド長。文句あんのか?」
「このくそ餓鬼」
ダグラスは毒づいた後、ココに聞く。
「で、どんな試験をするんです?」
「ふむ、リンと手合わせさせてみたくての」
「えっ……、旦那とですかい?」
ジャンクはエクシブを見て聞く。
「……リン? あんた、リンていうのか」
「えっ、ああ。女みたいだろ?」
すると、ジャンクは気にするなよ、と言って続けた。
「あんた、俺が尊敬する傭兵と同じ名前だぜ? あれ見ろよ」
ダグラスの後ろに立て掛けられた大剣を指差す。
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