一章

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 そう言って扉を開けようとしたジャンクに、ダグラスが告げる。 「ジャンク、悪いことは言わない、全力でいけ。そして──」  ジャンクに向かってにやりと笑い続けた。 「身の程を知れ」 「なっ!?」  思わず言葉を失うが、自分に対して過小評価されていることに苛立ったジャンクは、乱暴に扉を閉めて外へと出ていった。 「しかしお嬢、旦那相手じゃ厳しすぎますぜ?」  苦笑いをしてココに言う。するとココはにやついた顔で言う。 「あやつから進言してきたことだからの。まあリンも無茶はしまいよ」  楽しそうにこたえ笑顔で外へと出ていくココを見て、ダグラスはジャンクの不運に同情した。  ココが外に出ると、にこにこと微笑みながら立っているエクシブと武器を構えて立つジャンクがいた。
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