第2章 東の森へ

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「見て、シュルク!!これはとても綺麗なお花よ。私、初めて目にしたわ」 そう言って手に持っている花へ目をやる。 とても、シンプルだけど、薄桃色の花びらをした可愛らしい花だ。 「私、このお花をお城の庭いっぱいに咲かせたいわ」 目をキラキラさせてシュルクに言い寄る。 「良いですね。姫様ならきっと大事にそだててくださると思うので、実現するでしょう」 シュルクはカトレーナに微笑む。 他の者が居ればなかなか笑わないシュルクだけど、二人きりの時には多々頬が緩んでしまう。 「みてみてシュルク、かごの中がお花と種でいっぱいよ」 丁寧にかごを大きく広げてシュルクに見せてくれる。 「本当ですね、では、そろそろお城へ戻りましょうか」 不審な者が居ないか、ぐるーっと一周見渡し、きちんと護衛を務める。 「ええ、戻りましょう」 カトレーナは満足そうに笑ってみせた。 まだ日が暮れるには少し早いけれど、お城に着く頃には日が落ちるぐらいの時間になる。 二人は、歩き出した。
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