第4章 動き出した少年の歯車

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暗闇の中に、ボクはどれだけの時間を過ごしたのだろうか。 右も左も、前も後ろも分からない。 目を閉じて…ただこの空間を漂うだけ… ここずっと、そうやって過ごしていた。 だけど、どうやら今日は違うみたいだ。 瞳を閉じているというのに、光が瞼を突き抜ける。 眩しい… あぁ…やっと、出口なのか… 「シュルクっ」 「はいっ、姫様」 2人で顔を合わせる。 そう。 少年の瞳が、うっすらと、ゆっくりと、開き出したのだ。 愛らしい顔立ちの少年の瞳は、そのブルーの色に長いまつ毛… まるで吸い込まれそうなくらい綺麗な瞳だった。 「大丈夫っ!?」 カトレーナは、すぐさま声をかけた。 カトレーナの両腕に抱かれている少年は、まだ状況が掴めていない。 「………???」 半ば寝ぼけているような感じにぼぉーっとカトレーナを見つめる。 「キミ、大丈夫?ここ、どこだか分かる?名前は?お家は?いつからここに居たの?」 まだまだカトレーナには聞きたいことが山ほどあったけれどー 「こほんっ。姫様…少年はまだ意識がはっきりとしてない模様です。静かに状況をよませてあげましょう」 シュルクに止められてしまった。
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