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地下は地上とは違い、地上の煌びやかさは微塵も感じられず、赤茶色のレンガ造りになっており、灯りも数メートル間隔に、小さなランプが壁の上に取り付けられてる感じだ。
足元までははっきりとは見えず、ひんやりと靴底から冷気が伝わってくる。
不気味さも感じられるこのお城の地下…
いったい何があるのかと言うとー…
「シュルク、まだ階段は続くの?」
カトレーナが口を開いた。
一分以上は階段を下っていると思われる。
「はっ。あと少しで書物庫へ着きます故、もう少々ご辛抱ください」
そうシュルクが答えると、階段が終わり平らな通路に出る。
そこから奥も薄暗く、壁の上に取り付けられた小さなランプだけが頼りだ。
一歩づつ歩いていく先の狭い通路の左右には綺麗に扉の付いた部屋が、ずらーっと並んでいた。
「お城の地下に、こんなところがあっただなんて、初めて知りましたわ」
カトレーナが呟くすぐ後ろには、カトレーナのスカートの裾を掴んで必死について来るアルフィーが居た。
「姫様、この部屋でございます」
そうシュルクに言われて、顔を向けた部屋の扉は、この薄暗い地下に合った、茶色い木の枠で出来た扉。
ドアノブには鈍色の素材で質素に施されたものが取り付けられている。
「私が先に失礼いたします」
そう言ってシュルクが先陣をきって入る。
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