第1章 ネジ巻きの国へようこそ

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小鳥のさえずりと共に目を覚ますことができたら、どんなに素敵な一日を予想できるだろうか。 もぞもぞっと、ベットの布団から片足をのぞかせた。 とても色白く、細長い足がピンと伸びている。 両腕も伸ばし、ふわふわの琥珀色の長い髪の毛が無造作にベットに散らばっている。 「んんんんーーーっ」 透き通る、綺麗というか、愛らしいこの声の持ち主、カトレーナという15、6歳に見える少女。 カトレーナが起きる早々、傍に居た誰かが近寄る。 「姫、おはようございます。ご機嫌麗しゅう」 そう言い放つと、カトレーナの背中に見える小さなネジを回し始めた。 「おはよう。今日もありがとう、シュルク」 ネジのある世界。 ここは、そう…ネジ巻きの世界。 巻いて巻かれて動ける、ネジ巻きの世界。
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