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………ここは……どこ?
…………私は……どうしてこんなところに?
見渡す限り真っ暗闇な世界。数メートル先まで全く見えやしない。
でもおかしなことに、自分の体だけははっきりと見えている。
変ね、こんなボロボロな服なんて着てた記憶なんてないんだど。
でもこの服装…どこか見覚えがあるような。
いつからここに居たんだろう?
……記憶がひどく曖昧な状態で、思い出そうにも思い出せない。
まるで頭にモヤがかかっているようで気持ちが悪い。
おまけといって、空気も悪い。
体中にしつこくまとわりつくようでジメジメとしている。
ひどい居心地。何もないのにすごく嫌な感じ。
直感が危険信号をだしている。ここから逃げたほうがいいと。
今すぐここから抜け出そう。
それが無理なら、せめてこの場所から離れたほうがいい。
でも…身体が動かない。なんで?
意識はあるのに、身体に力を入れることが出来ない。動かせるのは首だけ。
不意に前方付近から気配を感じた。何もない所からいきなり出現した気配。
当然警戒はするけど、こうも身体が動かないようじゃどうする事も出来ない。
この暗さだと、気配の正体も掴めない。
けどその正体はすぐ分かることになる。
そいつはこっちに近づいてきている。だから、自ずと分かることになる。
そしてその気配は、暗闇の中からようやく姿を現した。
『ガキのくせに随分な上玉だな。最近ろくな奴とやれてねぇから、こいつでたっぷり、晴らさせてもらうとするか』
……え!?
『お前変態だな、まぁ確かに悪くはねぇな、もうちっとでかけりゃ俺好みだったんだがなぁ~ おい膣には出すなよ?
てめぇのが膣に残ってる状態でやるなんざごめんだからな』
そいつらの顔を見て背筋に凄まじい悪寒が走った。
顔全体をガスマスクで覆う武装した二人組の男。見覚えのある顔……忘れもしない。
私を陵辱しようとした忌々しいあいつらだった。間違いない。こいつらの声も、外見も。一時たりとも忘れた事はない。
どうして!?なんでこいつらが生きているの!?なんでこいつらがここに!?
……いや!そんなことはどうでもいい!
…殺す!……八つ裂きにしてやる!
あの時は何も出来なかったけど、今ならこいつらなんかに!
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