第1章 癒えない傷跡

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………ここは……どこ? …………私は……どうしてこんなところに? 見渡す限り真っ暗闇な世界。数メートル先まで全く見えやしない。 でもおかしなことに、自分の体だけははっきりと見えている。 変ね、こんなボロボロな服なんて着てた記憶なんてないんだど。 でもこの服装…どこか見覚えがあるような。 いつからここに居たんだろう? ……記憶がひどく曖昧な状態で、思い出そうにも思い出せない。 まるで頭にモヤがかかっているようで気持ちが悪い。 おまけといって、空気も悪い。 体中にしつこくまとわりつくようでジメジメとしている。 ひどい居心地。何もないのにすごく嫌な感じ。 直感が危険信号をだしている。ここから逃げたほうがいいと。 今すぐここから抜け出そう。 それが無理なら、せめてこの場所から離れたほうがいい。 でも…身体が動かない。なんで? 意識はあるのに、身体に力を入れることが出来ない。動かせるのは首だけ。 不意に前方付近から気配を感じた。何もない所からいきなり出現した気配。 当然警戒はするけど、こうも身体が動かないようじゃどうする事も出来ない。 この暗さだと、気配の正体も掴めない。 けどその正体はすぐ分かることになる。 そいつはこっちに近づいてきている。だから、自ずと分かることになる。 そしてその気配は、暗闇の中からようやく姿を現した。 『ガキのくせに随分な上玉だな。最近ろくな奴とやれてねぇから、こいつでたっぷり、晴らさせてもらうとするか』 ……え!? 『お前変態だな、まぁ確かに悪くはねぇな、もうちっとでかけりゃ俺好みだったんだがなぁ~ おい膣には出すなよ? てめぇのが膣に残ってる状態でやるなんざごめんだからな』 そいつらの顔を見て背筋に凄まじい悪寒が走った。 顔全体をガスマスクで覆う武装した二人組の男。見覚えのある顔……忘れもしない。 私を陵辱しようとした忌々しいあいつらだった。間違いない。こいつらの声も、外見も。一時たりとも忘れた事はない。 どうして!?なんでこいつらが生きているの!?なんでこいつらがここに!? ……いや!そんなことはどうでもいい! …殺す!……八つ裂きにしてやる! あの時は何も出来なかったけど、今ならこいつらなんかに!
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