プロローグ

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まだ強い日差しが照りつける9月。 2学期が始まって、まだ間もない、とある朝、 学校までの坂道をふらふらになりながら、 自転車を押して登って行く。 珍しくお母さんが寝坊して、 当然、起こしてもらえなかった私も寝坊で。 なんとか間に合うように頑張ったけれど、 暑さにやられて力尽きた私は、 もう、確実に遅刻だ。 だったら、頑張ることもない。 どうにか前に進むだけ。 そんなときだった。 初めて、彼と話したのは。
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