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たちまちいつもののろけ話が始まってしまう。息子の前だというのに。
「いやいや、今も昔も純ちゃんが一番可愛いよ」
「やぁだ、誠さんたら」
まったくこの人達は…………と思いつつ、わざと大きな音をたて林檎を咀嚼してみるが、俺の存在など気にしていないようだった。
つい先程までの家族の団欒には到底似つかわしくない会話は払拭され、穏やかなものへといつの間にか変化していた。
居心地はあまり良くないが、それは随分安らぐものだった。
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