episode12 『百花繚乱』

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――― ――――― ――――――― 「良かった、真也くんが元気そうで」 目の前でそう言って笑うのは、『か細い』という言葉がピッタリ当てはまるだろう、儚げな美青年。 ――幼馴染みのユキだ。 少女のように可愛らしく中性的で、弱々しかったユキも、確かもう25だ。 整った顔立ち、白い肌。 ……そういや、南禅寺の境内で、ホームズはんに初めて出会うた時、なんとなくユキを思い出したな。 全然ちごうたけど。 懐から短刀を取り出して、振り下ろしたホームズの姿を思い出して、クスリと笑った。
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