episode2 『秋の終わりに』

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「田口さんは、『僕と』なんて、からかうように言っていましたが、気にされなくていいですからね」 「えっ?」 「葵さんのことですから、あんな風にいわれた以上、僕と行かなければならないのかと、懸念されていたんでしょう? あのペア宿泊券は、葵さんに贈られたものです。 お友達と行かれてもいいと思いますし、ご両親に贈られるのも良いと思いますよ」 優しく微笑みながらそう言ってくれるホームズさんに、胸が熱くなった。 いつだって、私のことを考えてくれる。 そんなホームズさんが大好きだ。
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