episode2 『秋の終わりに』

7/140
前へ
/874ページ
次へ
「違うんです」 ポツリと零した私に、ホームズさんは「えっ?」と視線を合わせて来た。 「親に『バイトの関係者に宿泊券をもらえたから、今度バイトの人と一緒に温泉に行くから』って伝えて、その許可は取れたんです。 そ、それで、ホームズさんと都合を合わせられたらと……」 そこまで話して、顔を合わせられずに俯いた。 頬が熱くて仕方がない。 「……葵さん」 少し驚いたような声を漏らすホームズさん。
/874ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25801人が本棚に入れています
本棚に追加