25798人が本棚に入れています
本棚に追加
そうして、出会うた家頭清貴こと、通称『ホームズ』はん。
ほんまに、衝撃的やったな。
清潔感があって可愛らしい顔した、見るからにええとこの坊(ぼん)やった。
虫も殺したことのないような笑顔を周囲に向けていたその品行方正な坊っちゃんは、
瞬時にその姿を豹変させて、僕を前に、恐ろしく黒い笑顔を見せた。
あいつの繰り出した短刀を受け止めて、
笑ってみせながら、本当は恐怖にかられていた。
なんや、こいつは。
そう思うと同時に、
この男は僕と同じ人種やと、嬉しさに震えた。
こいつとは、こんな中途半端なかたちではなく、ちゃんと勝負をしたいと思った。
最初のコメントを投稿しよう!