episode2 『秋の終わりに』

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「こういう高級旅館だと、お心付けを渡さなくてはいけないものなんでしょうか?」 オズオズと尋ねと、ホームズさんはプッと笑った。 「いえ、そんな決まりはありませんよ。 『サービス料を頂いてますので』とお断りされる場合もありますし」 「で、ですよね、サービス料払ってますもんね」 「ですが、僕は古い人間に囲まれて育ったので、渡すことが普通に感じているんですよ」 なるほど、国選鑑定士のオーナーや、作家の店長さんと常に行動していたら、それが常識になるんだろうな。
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