プロローグ

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でも、いつまでたっても私の意識はここにある。 それどころか、全身の痛みも消えていた。 目を開けるとついさっきまで駆けていた地面が見える。 私、死んでない…? 傷も治ってる! 「どういうこと…?」 その日から一週間。 私はずっと考えていた。 私はなぜ死ななかったのか。 なぜあのとき、あれだけ深い傷が一瞬で消えてしまったのか。 ふと気がつくと、この学校で知らない人はいない、不気味で嫌われものの魔法使いのお婆さんが目の前に立っていた。 教室にいたクラスメイトは半分ほどに減り、残ったみんなが遠巻きにこちらを見ている。 と、お婆さんが口を開いた。
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