第1章

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 【テンプレ(前回までのあらすじ)】 俺の名前は『ライト(三毛猫の♂→超レア)』だ。 そしてメメ様(人間女性、漫画家)。に飼われ直した。 「直した」という箇所を強調しておく。  俺は過去に病理の為に命を失い、三途の川まで、 行ったのだが、死神の船賃が無くて。(六文) 閻魔様のはからいで、現世に戻って六文分の 善行(功徳)を行う事で無条件天国パスGETだぜ。  つまり6回善行をクリアすれば俺は成仏できる。 という事で、死に損なって現世に復帰した。 問題は、行くあても無いのでメメ様の家に戻った。  今の俺は善行を行う為に便利なのか、死ぬ前と 大きく違う点を3つ持っていた。 1:人語&猫語を理解できるし喋れる。 (この能力は、たまに隣町の白黒猫に利用される。) 2:二足歩行が可能。無論、四足の方が速く走れる。 だが前足が、人間の手のように役に立つの便利。 3:肉球とツメを生前より器用に使えるので、 細かい作業ができるようになり、道具や火に恐怖がない。  まぁ信じられないだろうが、実は俺も信じられない。 何が信じられないのか?それは以下の2点による。 A: 飼い主メメ様は漫画家としてのペンネームであり、 本名を、新木芽々子(アラキ・メメコ)という。 生前の俺にとっては神に等しい人物だったが、 復帰してから、やたらとアシスタントをさせられる。 消しゴム、トーン、ホワイト、ベタ、編集さんへの 言い訳の電話番までやらされているし、夜食を作るのも 朝叩き起こすのも、俺の役割になっている。  実はSAIもPixiaもPS、イラレも学んだが、メメ様は パソコンを未だに、パコソンだと思ってる。 従って現在オンラインコミックでのメメ名義作品の 塗りは、ほぼ俺が担当しているのだが。これも善行だと メメ様は言い張るのだが、功徳が上がった様子は 閻魔様から報告された事がまだない。 B: 上記に理由により、飼い猫というより只の同居人という 扱いになっている節があり、平気で取材と言っては インドへいったりエゲレスへいったり、自由である。 水まわり、火の始末、緊急時の連絡の全てが出来る。 そう思い込んでいるとしか思えない。  実は買い物も食料品コーナーに猫は入れないので 「子供のお使い」を演出したりして、素顔を隠す。 これが「嘘」にあたるらしく、積み上げた善行は いちいちリセットされる。とはいえ俺も食わないと。
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