episode2.過去

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あぁ、これは夢だね。 だって、こんなにもお姉ちゃんと仲が良かったのは昔の話だから。 それに、これはもう何度もみた私の過去であり悪夢。  「行ってきまーす」  「あぁ、お姉ちゃん待ってよー私も行く!」  「はいはい」 私と姉は昔仲良しだった。 いつも一緒でいつも笑いあっていた。 お姉ちゃんは大学2年、私は高校2年。 学校への道のりは途中まで一緒だった。  「今日も頑張ってね」  「梨乃も頑張って!怪我はしないようにね」  「怪我なんてしないってば!」  「はいはい、じゃーね」 いつもこんな感じだ。 お姉ちゃんは私に手を振り足を進めていく。 私はお姉ちゃんと反対方向に歩き始めた。 学校に向けて歩いていると、前方に私が気になっている人を見つけた。 気になる人、つまり好きな人なんだけど… 彼は人気者だったし、私何かが相手にされる訳もないって諦めていた。 でも、これが初恋な訳で、1%の希望だけは捨てきれずにいた。 そんな私はある日を境に人生は大きく動きだしたのだ。  「俺と付き合ってくれないか?」 そう、私の気になっていた彼からの告白。 私は嬉しくて仕方がなかった。 嬉しさのあまりに涙が頬を伝う。  「私でよければ」 彼は頬を真っ赤に染めて  「マジか!ヤバい…これ夢じゃないよね?」 自分の頬を引っ張っていて、私は思わず笑っていた。 無理だと思っていた恋が叶って本当に嬉しかった。 クラスで人気者の彼が、私なんかを見つけてくれたことが奇跡だと私は思った。
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