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私と彼とでは倍も歳が違う。
私が父の娘だから? なら、尚更……。
もやもや、霧のかかった思いで恨めしく睨んだら、隣にいる彼がくすりと笑った。
「っ!?」
ぼやけた視界が反転して、いつの間にか見下ろす側から見上げる立場に。
見下ろして、笑った……ような気がした。
質問に答えてよ。
むっ、とぼやけた視界で彼を見つめる。
とっくに見慣れた眼鏡のないその顔が近づいて、
「強いて言うなら、真っさら……だから?」
質問に対してだろう言葉を耳元に囁き、そのまま軽く耳たぶを食んだ。
「や……」
与えられる初めてばかりの感覚に、恥ずかしさで全身が熱くなる。
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