~序章~

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「怖がらないで、私は何もしないわ。」 優しそうな大人がこちらに手を伸ばす。 手を伸ばす、その行為が怖い。 そして、何かがフラッシュバックする。 「いやだ・・・ やめろ・・・・」 頭がガンガン痛い。 「っ、君!! しっかりして!!」 大人に抱きしめられる。 あったかい。 人のあたたかさだ。 「・・・お母さん。」 懐かしい人を思い浮かべながら、 自分の意識は暗い闇に沈んでいった。 一粒の涙を流しながら。
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