第1章

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薄暗い部屋に普段とは異なる音が、鼓膜を刺激する。 直にキラの体温を感じ、俺はただ羞恥に火照るばかりだ。 「露草、力…ぬけ」 「手錠してる…相手に…いうな」 手錠で──なんて、なんてことを思い付くキラに最初は呆れたが… 好きな奴には答えたいのが勝るのは当然で… しかし、今日の俺は…都合が悪い。 満月だ…。 先祖還りな俺は…満月に性別が変わってしまう。 が、元は男だから心配は…無いとは言い切れない。 「キラ、…今日は…途中で」 止めないか?と言いかければ、遅かったのを感じ、ため息を吐いた。 妙な圧迫…とうとう、剣を入れたかと。 「キラ、…今の…俺は苗床だ…」 それにキラは分かってると頷いた。 どこまで理解してるのか… 結局、最後は…甘い蜂蜜に溺れてしまうのに。 慣れない剣が鞘からの音に体が震えた。 風邪をひいたような熱と、ぼんやりする頭。 違うのは…目の前にいる相手。 そんなキラが…愛しくて…結局 「俺に…気を使ったのか?」 「危険日なんだろ?」 愛しい人のが腹の上で光っている。 分かってる…まだ、戦争は終わらない。 終わらないけど… 「キラ…いつか…結婚できたら…いいな」 そう伝えれば…キラはハニカンだ。
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