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薄暗い部屋に普段とは異なる音が、鼓膜を刺激する。
直にキラの体温を感じ、俺はただ羞恥に火照るばかりだ。
「露草、力…ぬけ」
「手錠してる…相手に…いうな」
手錠で──なんて、なんてことを思い付くキラに最初は呆れたが…
好きな奴には答えたいのが勝るのは当然で…
しかし、今日の俺は…都合が悪い。
満月だ…。
先祖還りな俺は…満月に性別が変わってしまう。
が、元は男だから心配は…無いとは言い切れない。
「キラ、…今日は…途中で」
止めないか?と言いかければ、遅かったのを感じ、ため息を吐いた。
妙な圧迫…とうとう、剣を入れたかと。
「キラ、…今の…俺は苗床だ…」
それにキラは分かってると頷いた。
どこまで理解してるのか…
結局、最後は…甘い蜂蜜に溺れてしまうのに。
慣れない剣が鞘からの音に体が震えた。
風邪をひいたような熱と、ぼんやりする頭。
違うのは…目の前にいる相手。
そんなキラが…愛しくて…結局
「俺に…気を使ったのか?」
「危険日なんだろ?」
愛しい人のが腹の上で光っている。
分かってる…まだ、戦争は終わらない。
終わらないけど…
「キラ…いつか…結婚できたら…いいな」
そう伝えれば…キラはハニカンだ。
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