一話 マリッジ・ブルー

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中学校で、生徒と一緒に走りまくっている。 それが嬉しい。 バスタブの中で博之は、そう口にした。 二人、湯から上がった。 シャワーで博之は洋子の背中を流す。 ボディー・シャンプーをタップリ付けたスポンジ。 大きな手がそれを掴んで、洋子の背中をなぞる。 力強さはない。 優しく撫(な)でている。 幸福と安心が少しずつ戻ってきた。 心地良い。甘えたくなった。 洋子は一緒に裸でいるのが嬉しい。 じょじょに悩みが薄れていった。
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