【***】結えぬ恋

一話 マリッジ・ブルー

きっかけがあれば明るくなり、憂鬱から解放される。

それがわかった。

洋子は今夜、思いっきり楽しみたくなった。

いままでのように大好きな博之に抱かれて。

宙を舞う。

洋子の背中をなぞる手が動き続けている。

脇腹にきた。

洋子はくすぐったい。

カラダが避（よ）けたがる。

けれど、彼女は我慢した。

博之が意地悪をしている。

洋子の弱いところを責め続けた。

ずっと繰り返している。