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「おやおや、『先生』だけじゃなくって、他のお三方も随分、偉くなってるじゃない?」
モニターを見ながら、根岸はニヤつく。
『例の稼業』から足を洗うことについては、なんのためらいもなかった。
あんな法律ができちまったら、あの商売は、もう割に合わない。
続けるなんて、危なすぎた。
自分の食い扶持を稼ぐくらいの仕事なら、探せば他にいくらでもある……。
だから、あのときの四人が、実質的に根岸の最後の客だった。
その稼業での、最後の客。
「あれも、もうとっくに時効だし。別にどうって事ない……『俺の方は』な」
こうひとりごちると、根岸は思い出したように立ち上がり、ダイニングテーブルの上に置きっぱなしていた持ち帰り弁当を、ビニール袋から取り出した。
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