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「大丈夫デス。
こうしながらも、魔剣について調べてる最中デスから。」
これは、何を言ってもダメだと悟った悟ははぁ~とため息をついた後、ミコのドMな性格を利用する事を思いつき、微笑みかけるかの様に説得し始めた。
「ミコ?お前は外で野宿の方が気持ち良いんじゃないのか?」
〝上手く行けば、それを想像して恍惚な表情を浮かべながら出ていくに違いない。〟
などと思いながらも、少し胸が疼く。
少なくともこれで出て行ってくれるとそう信じていたのだが、ミコの反応は予想を反するものであった。
「…ひっ酷い!女の子に野宿とか……
もし襲われでもしたらどう責任とってくれるのです!?」
「うぐっ!?」
「えぇ…?」
「へっ…?」
余りに予想外な答えに、ニーナはどら焼きを喉に詰まらせ、ルーシはこの世のものとは思えない表情をしている。
かくゆう悟も目を点にし、唖然としてしまった。
〝おっ…おかしい…
普通の女の子の反応じゃないか!?〟
「うっ…うぅぅ…」
「ちょっ!?ミコ!?」
顔を真っ赤に染め、すすり泣きだすミコに、悟は翻弄され何をして良いか解らない。
そんな中、どら焼きを喉に詰まらせ、悶え苦しむニーナが、手元に置かれていたジュースを手に取り一気に飲み干すと慌ててミコの側に駆け寄り出した。
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