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「ヒック…これ…ですか?
ヒック…モロクとの戦闘中にできたみたいですわ…」
人差し指で頭を指差すミコ。
皆が口々にざわめきだす。
〝頭を打ったのか!?…〟
〝ドMが治ったのはいいが…
あのたんこぶ…
大丈夫なのか!?〟
〝うわぁ~…ミコからドMを取ったらなにが残るデスか…
……あれ?…デス…
なんか前より良い気がしてきたデス!〟
〝ま…まままままままままままままままままずいィィ!!
このままでは私のポジションががががががが…
なんとかせねば…〟
唸り腕を組む悟。
ニーナはミコのドMが治ったことにニコニコと微笑んでいる。
だがルーシに関しては、1人何かに怯えるかの様に震え上がっていた。
「あのー。皆さんどうしました?」
皆の表情が何時もと違う事に、首を傾げにっこり微笑むミコ。
意を決し最初に立ち上がったのはルーシであった。
「よし!ミコ!
私がもう一度殴って元に戻してやる!!」
自分のポジションがかかっている為か…
その目はまるで敵を前にした時と同じ。
武器を取り出し大きく振りかぶる
。
「ミコ殿!ご覚悟!!」
「えっ…ひぃ!!!」
殺気立つルーシに怯えるミコ。
その間にニーナが割って入る。
「駄目デスよ!ミコはこのままがいいデス!
役立たずは消えるデス!」
「誰が役立たずだ!
絶対元のミコに戻すんだ!」
「今のミコデス!」
「ドMなミコ殿!」
ここまで来ると子供の喧嘩である。
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