第1章

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朝目覚めるとアリアは起きていた…。 「おはよう~、アリア」 「おはよう和樹さん」 アリアは昨日買った物を袋から出して嬉しそうにしていた。 ニコニコ笑って……。 そんな顔を見ているとこっちも嬉しくなる。 俺はコーヒーを入れようとキッチンに行ったらアリアもキッチンに来た。 「ねぇ、和樹さん私ずっとここに居てもいいの?」 「いいよ、けど、明日からは俺は仕事だから……お前どうする?」 「えっ、和樹さんいないの?」 「大人は働かないと食べていけないから」 「パパも家に帰ってこなかった。」 「アリアが大きくなれたのもパパのお陰だろ?パパが働いて、お金をもらってきて、ごはん食べたり、洋服買ったりできたんだから…。」 「そうだけど、そうだけどね、パパは無理やりお見合いをさせようとしたんだよ!! 私は……パパがキライ……ママも……」 俺は落ち着かせるためコーヒーをアリアに渡して飲むようにすすめた。 「まあ、落ち着けって……、俺のところにいれば?好きなだけ……。」 「……うん…!和樹さん、ありがとう」 泣きそうな顔のアリアの頭をポンポンとして抱き締めた。 「よーし、明日からはアリアちゃんは家事をしてもらおうかな?」 「家事ぃー?って何すればいいの?」 「ご飯を作ったり、洗濯したり、部屋を掃除したり……」 「お手伝いさんとかいないの?」 「はっ?普通はいないから…、お前の家には居たの?」 「昔はいたよ、会社が倒産するまでは…」 なんだよ、アリアの家ってビンボーじゃなくて、金持ちかよ……。 「アリアちゃん、お父さんの仕事は?」 「えっと、海外の…雑貨や食品を扱っている会社の社長だった…。」 「へぇー、すごいじゃん、お前お嬢様なんだな。」 「そんなことない…私はパパの人形みたいな物………。パパの言うことは何でもしてきた、けど、お見合いだけは嫌だった。」 「人形じゃなかったら、自分で生きていけるようにしないとだなアリア。」 「うん、家事やってみる……上手にできないかもしらないけど…頑張ってみるね」 「頼むよアリア…。」 とりあえず二人で朝御飯を作る事にした。
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