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お日さまと雲を映すアロンの瞳は、キラキラと輝いていた。
子供の頃から変わらない、わたしの好きな瞳だ。
アロンのその瞳と共に、つらい時はお互い落ち込んで、うれしい時は一緒に感動して、かなしい時は涙を流して泣いたね。
そんなに島をでるのが嬉しいの?
わたしと別れるのがつらくないの?
アロン、おしえてよ。
「エリーシャに言うと、旅立つのがつらくなるから」
「でも島をでるんでしょう? わたしと別れるんでしょう?」
「エリーシャ、ゆるしておくれ」
わかんないよ、アロン。
アロンが拭い切れないほど、わたしの涙はとまらない。
「なんで、島をでるの?」
「ボクの夢のため」
「そんなのわからない!」
「エリーシャ……」
アロンは言葉を詰まらせてしまった。
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