井上愛子プランC 聖也

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高木さんも難儀な依頼を受けたもんだよな。 オレの隣で小刻みに震える小鹿。 何度もオレの顔を確認している。 吹き出しそうになるのを堪え、高木さんから渡された台本を思い出す。 でも、この子……本当にストレート? この子からは女の臭いがほとんどしない。 そしてオレが寄り添っても、拒絶しない。 普通であれば、拒絶感がにじみ出るはずなのに。 演じているのか? 緊張しすぎているのか? まあ、どっちでもいいや。 オレはオレの仕事をするだけだから。
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