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結界から視線を祖父に戻しながら尋ねる。
『明日の朝から取り掛かるようじゃが、なにぶんあれは酷く時間がかかるからのぅ。儂等は昼食後に呼ばれるそうじゃ』
『お昼ご飯のあとか。分かった』
『寝ないで待っとれよ?』
『ねッ! 寝ないし!』
面白そうにほ、ほ、ほと笑いながら去って行く祖父の背中に叫んで、アメリアは自室へと戻ったのだった。
思い返して、はぁ、ともう一度溜め息をつく。窓辺に肘を乗せ、頭を傾ける。
そして瞼が重くなっていき──
「───っ! 駄目だ寝るな私!!」
勢い良く顔をあげて首を左右に振って満腹感からくる眠気を追い出す。
「しかしホントに暇だなぁ。あーヴィラの生クリームたっぷりのクレープ食べたい…」
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