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「突然集合かと思えば戦闘は終わってるし……しかも帝国のお偉いさんが何のようだ?」
「さあ、俺が知るか」
レオはぶっきらぼうにそう答えた。
レオの一声で狙撃をしていたエルリアと駐屯部隊の副官と取り合っていたネオが合流した。
これでニキータと対談する準備が出来た。
ニキータは南門から少し離れたところに両翼機を着陸させそこで待機している。
何の話があるかは知らないが、とりあえずそこに向かうわけだ。
そして、レオがぶっきらぼうで不機嫌なのには理由があった。
「ネオ、お前は何をしてたんだ?」
「俺か?俺は駐屯部隊の副隊長と話をしてんだよ」
「ほお、それで?」
「なんていうか小言の多いヤツでさ……」
「それで遅れたと」
「……すんません」
シュンとなるネオ。
端から見ればこの険悪かつ気まずい雰囲気に誰もが関わりたくなくなる。
そこに板挟みされたエルリアも険悪な雰囲気に飲まれ……てはいなかった。
「ははは!いいってことよ、ネオは俺達の脳みそだからな」
「脳みそ!?頭じゃなくて?」
「頭といやリーダーっぽいだろ。リーダーは俺でもネオでもエルリアでもなれる。だから脳みそにはネオが最適なんだよ、辛うじての次点はエルリア」
「はーいはい」
「そういうこったからネオ、ヤツらが小難しいこと言ってたら通訳頼むよ」
「あぁ、こちらこそ」
「これが帝国軍の輸送機……思ったより小さいね」
「小さいからこそ小回りの利く機動が実現できるんだ」
両翼機のハッチを開けて出てきたのはゴーグルの兵士、ドミトリーだった。
武装はしておらず、戦い終えたリラックスしたような感じで出迎える。
「中でニキータ大尉がお待ちだ。なに、中は結構広いんだぞ」
こっちだ、とドミトリーはさらにハッチを開けた。
機体の中はドミトリー言う通り、結構広い。
通路には所狭しとよくわからない機械が並び、電光が光っている。
地面にもコードが蛇のように這い、よく見なければ躓きそうだ。
そのような通路を歩くと広い部屋に出た。
机に椅子、そしてホワイトボード。
ミーティングルームだろうか、椅子には見覚えのある頭の兵士が座っている。
「よく来てくれた。どうぞ、かけてくれ」
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