838人が本棚に入れています
本棚に追加
----------
----
--
暗いまどろみの中に、光なんてない。
怒りを表すように雷がなり、泣くように雨が降り注ぎ、地面に叩きつけられていく音がやけに大きく感じる。
目の前には男と女の2人の無慚な姿。
地面は赤く染まり、まるで血の海だ。
取り乱すことなく、涙さえも出ないこの状況でただ座り込みこう思った。
なぜ、私を残したのか……。
なぜ、連れてってくれなかったのか……。
私は幸せになりたかったわけじゃない。
そんなもの望んでない。
ただ、家族みんなで仲良く暮らせるだけで私はよかったのに……。
全部、全部あいつらのせいだ。
絶対に、許さない。
最初のコメントを投稿しよう!