殺戮という名の日常

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 放りだすように服を脱ぎシャワー室に入ると蛇口を捻るとすぐに冷たい水が香織の身体を濡らし僅かに膨らんだ胸部から腹部を通り、足を伝って床に落ちていく。  ゆっくりと顔を上げると目の前にある鏡に少女の顔が写っていた。窓に写しだされたぼんやりとした反射ではない確かなその姿が香織は嫌いだった。鴇の風切羽の色をした女の子にしては短めの髪と同じ色の瞳。  何度見ても自分の物だと認識出来ないその色が朝から香織の気持ちを憂鬱にさせる。 「香織、時間なくなるよー?」  どれだけの間そうしていたのか、シャワー室の外から聞こえる声に香織は無理矢理にも憂鬱から脱却する。ここでこうしていても何も変わらない事は、香織自身もよく分かっていた。
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