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翌日、昼過ぎ……
「それじゃ……行くよ」
「……うん。頼む」
タクミの転移で、俺はシュタットフェルトのジムステルに到着した。
それは、とても簡素な扉だった。
セラの部屋の扉。
扉の奥から、魔力がビンビン伝わってくる。
話には聞いていたが……なるほど。
魔人の力を持ってるってのはマジだったか。
単純に魔力の量で比較すればエキドナさんに匹敵するぞ……これ。
タクミがノックする。
「どうぞ」
部屋から綺麗なソプラノの声が返ってきた。
ああ………聞いたことがある声だ。
これはかつて、俺の名を愛しそうに呼んでいた声だ。
そして、扉は開かれ、再会の時は来た。
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