241人が本棚に入れています
本棚に追加
「アイスグラウンド」
セラが魔法を唱えると、平原が氷の大地と化した。
氷のスピードが速すぎる………
俺は凍った脚に魔力を流した。
陰の魔力で氷は溶けるのではなく、消える。
氷が消える一瞬に、セラはすでに次の魔法を放っていた。
「フレア!」
炎の球体………ファイアボールとは比較できない大きさだ。
喰らえば死ぬ。
だが、こんなとこじゃ……死ねない。
セラのためにも、俺は死ねない。
だから、ジムステルを守るために得た力を、俺の身とセラの心を守るために使おう。
「イートシールド!」
イートシールドはフレアを吸収し、その魔力を俺に送った。
セラは次に、上方から攻撃を仕掛けて来る。
「アイスエッジ」
動物の爪を象った氷が降りそそぐ。
イートシールドを拡大させてそれを防ぐ。
セラはそれを見てか、見らずか間髪入れず次の魔法を唱える。
「アイスハンマー!」
氷の槌がイートシールドと衝突した。
その瞬間に悟る。
ここで力比べしてはいけない。
理性がそう冷静に呼び掛けてきた。
俺はイートシールド破壊の直前に横に離脱し、翼をはためかせ空へ昇った。
最初のコメントを投稿しよう!