再会

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『こちら警察です。どうされました?』 携帯のスピーカーから、男性の声がした。 かつあげ犯達は、まさか本当に警察にかけるとは思っていなかったのか、冷や汗を流し始める。 それは遥かも同じであった。 『もしもし。どうされましたか?』 携帯からは同じ言葉が繰り返される。 ここで電話を切ってしまえば、一気に距離を詰められ、携帯を奪われるだろう。 かと言って、ここで通報してしまえば、大事になり、これからの学校生活に影響が出てしまう。 この男達からも仕返しされる。 そう考えると、遥は無言を貫き通すしかなかった。 『もしもーし。イタズラですか?この番号は記録しておきますから。もう一度同じ事をしたら、自宅まで注意しに行きますので』 ガチャ。プー、プー、プー。 その言葉を最後に電話は切られてしまった。 「なめた真似してくれたなー。このガキ」 かつあげ犯である男は、遥の席から歩きだし、徐々に迫ってくる。 「いやだなぁ。じょ、冗談じゃないですか……」 さすがにこんな弁明じゃ、許して貰えないと分かっていたが、他に言葉が浮かばない。 男は、ゆっくりと不敵な笑みを浮かべながら、後1メートルという所まで距離を詰めてきた。 遥は覚悟を決めて、目を閉じる。 ガラガラ
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