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「・・・もし、ヤッていたとしたらお前はどうする?」
幸人の問い掛けに、俺は反射的に土下座の体勢になった。
「もし、そうだとしたら、本当にごめん!!謝っても謝りきれないけれど・・・。大事な、親友のお前に、こんな事・・・。俺、何でもするから!」
「何でも?」
「ああ。」
「・・・じゃあ、こういう事も?」
急に顎を持ち上げられて、彼の顔が近づいてくる。
「っ!?」
驚いて固まっていると、唇が触れるか触れないかの距離で幸人は止まった。
「・・・冗談だよ。」
からかうように言って離れる。
なっ、何なんだ!
心臓がバクバク言っている。
「悪ふざけはよせよ。だからどうなんだよ。」
「ヤッてねーよ、安心しろ。」
幸人の言葉を聞いて、安心して体全体から力が抜けた。
「あー、良かったー。ってかそうならいちいち引っ張らないでさっさと答えろよ。」
「お前の反応が面白くてさ。」
「何なんだよもう。」
馬鹿馬鹿しい会話だが、幸人との他愛の無いやり取りはすごく久しぶりで懐かしい。
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