再会

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しばしの沈黙。 「・・・ああ。」 静かに頷く幸人。 「引いただろ?」 正直、驚いたけど引いてはいない。 「ビックリしたけど別に引いてはいないぜ。でも、何でBLなんだ?」 俺の問い掛けに、彼は一瞬目を伏せて切なげな表情をした。 「幸人?」 どうしたんだ? 「・・・ああ。俺、元々小説家になりたくて、高校の時から色々コンテストに応募したけど駄目でさ。」 そういえば子供の頃から幸人は小説家になりたいと言っていた気がする。そんなにガリ勉とかでは無かったけれど、本は好きで沢山の本を読んでいたような記憶がある。 「高校卒業したら就職して仕事しながらでも小説家を目指そうとしてたんだけど、うちの親からは大学へ行ってきちんとした所へ就職する為に学べと言われ、もし在学中に小説家としてデビューできた時には好きなように生きろと言われ。小説で食ってくには相当大変だから親なりに心配してくれていたんだと思う。 俺は夢を叶える為、大学在学中も書き続けた。そんな時、大学の友達にBLの漫画本を勧められて。まあ、そいつは腐女子ってやつだったからな。幸いストーリー性のあるやつで読みやすくて意外と面白かった。さすがにベッドシーンがある作品だと抵抗があるけど、それは無かったやつで、男同士の絆というか、グッとくる部分もあって。こういうジャンルもあるんだと新しい発見だった。」 俺は読んだ事が無いけど、そういう風に感じられる作品もあるんだ。なるほど。 「初めて読む前は先入観でゲイとか男が好きな男同士がイチャついてるイメージがあって抵抗があったけど、読んでみると作品によっては元々ゲイでも無い普通の男同士が恋に落ちる様子が描かれていたりして意外と読みやすかったりするんだ。」 ほうほう。
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