69人が本棚に入れています
本棚に追加
「雄輝?」
半分寝ぼけたように、目を擦りながら隣の男は固まったままの俺に声を掛けてくる。
「・・・幸人、俺・・・?」
それ以上何も言葉が出てこない。
若干の間を置いて、彼は少し考えるようにしてから口を開いた。
「・・・まさか、お前とこうなるとはな。」
全身の血の気が引くような感覚を覚えた。
「お、俺、お前に酷い事・・・・した?」
一生懸命、言葉を選ぼうとしても、回らない頭では適当な言葉が見つからない。
「随分直接的な表現だな。朝から大胆だな。」
ククッ、とおかしそうに笑う男。
彼の言動の意味を理解した俺は、何だか恥ずかしくなって真っ赤になった。
「違う違う!「した」ってそういう意味じゃなくて!ん?でもそういう意味も含んでるのか…?」
自分の言っている事がよく分からなくなって混乱する。
最初のコメントを投稿しよう!