第1章

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キーンコーンカーンコーン。 昨日のは、言い過ぎたかなぁ。どうしよう。誕生日なのに、ちっともうれしくない・・。 私は、頭がこんがらがっている。龍は私と目もあわせない。 ガラッ!教室のドアがあいた。龍レベルに女子がざわつく。 「ねぇ!沙羅、見てよ!あの人、マジイケメン!」 出てきたのは、黒髪の背がちっちゃな男。けど、顔はガチの美。 ホームルーム, 先生が転校生だ、といって紹介したのはあのイケメン男子。 「高坂龍雅だ。ちなみにおれの父さんは社長。どこの会社かわかるか?まっ。よろしく」 かちん。いらつくぅ・・あとでおこってやろか。 あいつをにらみつけた。龍のほうが・・あっやばいやばい。龍のことは口にしないんだった・・ 理科の授業。私はそいつと同じ班になった。転校生の龍雅は何でもできる。みんなが教えなくても。 ・・・女子にモテモテ。 現実とは思えないくらいの女子のかたまり。けど私はあまり興味がなかった。 龍を見るほかなかったから。 お昼、廊下を歩いていると、龍が見えた。声かけよう。走った。 あれっ。 私は止まる。 龍の隣に女の子がいるし。かわいいなぁ・・ はなれて。一緒に笑わないで。 いつの間にか、誰にも見せたことがない顔で龍を見ていた。 頭が真っ白。 うそ・・で・・しょ・・。ふらつく。 すると、 「おい。おまえ如月とかいうやつだったな。」声がして、わたしは振り向く。 「なに!?」あの龍雅だ。 「どっかのクラスの龍ってやつと幼なじみなんだろ。」 いつ、そんなこと調べたんだろ。 「そうだけど・・」 沈黙が続く・・ 「なんであいつを見るんだ・・」 龍雅ははっとした顔して、口をおさえる。 なんだか恥ずかしそう。 「えっ!?」私が答えると、あいつは逃げた。真っ赤な顔して。 わけわかんない・・ 龍、私、さびしいんだけど・・・・
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