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自由戦士。大地に立つ
天から女が降ってくるものだと考えていた俺は、次々と女の体の上を渡り歩いていた
ある時も、ささいな言い争いから同棲していた女の部屋を、着替え一つ持たずに飛び出した
そう。実はそれ以前から
俺は芸大入学した時に住んだ寮を出てから、常に誰か女の部屋に寄生をし続けていたのだ
住民票も年金手帳も持たない「真の自由戦士」だった
ただ、その時は次の宛はなく、しばらくは芝居をしてた古い男友達の所に身を寄せた
が
そいつは新婚だった
奥さんも芝居の仲間だったので、初めは快く俺を迎い入れたのだが
一月もすると、俺だけオカズの皿が一皿減り、食後のスーパードライが白湯になった……
「なんだこの酷い虐めは、居候差別だ!」
などと友人夫妻とやり合うつもりはなかった
奥さんが実は懐妊してて、お腹が膨らんできたのだ
……俺は男友達から期限なしに借りることになる原付に乗り、次の生きる場所を探す旅に出た
そう、既に30歳近かった真の自由戦士には、長居できる止まり木はそうそうないのだ……
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