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「ぶっちゃけ。
リーダーの好みってどんな女性ですか?」
「巨乳で、モデル体型の良妻賢母.
出しゃばらない控えめで、料理上手な女」
「理想が高すぎます!
そんな人間の真逆ならここに、おりますけどね」
「ほおおおおー。
真逆なのか、」
そう言って私の頭の先からつま先まで、
舐めるようにじろりと見た。
「う!一応、胸はそれなりに!
料理は和食ならどうにか!」
「胸とか、そんないらねえ情報、聞いてねえし」
「語らせてください!私の魅力を!」
彼の鍋へと延びる手を止めたが、
冷ややかな視線で私を見下し、一言。
「聞きたくねえし」
と、吐き捨てた。
隙間風らしからぬ、凍てつく突風が通過し、
会話をシャットダウンされる。
彼は、静かに、鳥の手羽にかぶりついた。
仕方なく、私も、椀の中に浮かぶ、みどりが鮮やかなニラを抓む。
「それで、お前は、何があったんだ?」
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