第3章 偽りの記憶

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「それは‥‥‥絶対にあり得ないよ、だ、だって‥俺は‥‥」 「天狐の血で死にかけたからか?」 訴えながら俯き、声が震え、妖の言葉に固まり 「‥‥‥‥‥」 「愛おしい子よ、我が妖狼族の血でも同じだよ」 「‥‥‥えっ、それ‥‥‥って?」 「死にかけることにね」 天狐と妖狼でも異形の血は人間にとって危険なことを (それじゃ‥‥‥おれは‥‥‥) 頭の中で先程視た夢が、そして自分が、じい様達の子じゃない。父や母、兄上達の顔が頭の中に横切っていた。そんな光景を妖は気付かれないように笑っていた。 さあ、後少しで‥‥‥‥ 我が者に‥‥‥‥ 堕ちるがいい‥‥‥‥ 我が復讐の為に‥‥‥‥ とどめ指してやろう‥‥‥‥ 残酷な夢の中に‥‥‥‥
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