第5章 再会

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昌浩の行方がわからなくなってから十日ばかり経った頃、都では 「晴明、また、文が来ているぞ!」 「ふぅ、またかの~?」 「‥‥‥ああ、多分同じ内容だろ?」 勾陣は、邸に届いた文を渡しながら答えた。此処のところ貴族から、狼に襲われている事件が発生していたからだ。 「困ったものだ」 ため息一つし、文を読み始めた。 勾陣はそんな晴明の後に座り眼を閉じた。暫くすると、 「勾陣よ、悪いがこの文を、成親と昌親に渡してくれんかの~?」 「わかった、だが式文にしないねか?」 「いや、悪いが、太裳」 太裳は晴明の前に顕現し 「お呼びですか?晴明様?」 「悪いが、勾陣と二人で成親達の護衛を頼む。‥‥‥嫌な予感してな?」 「「わかった(りました)」」 二人の神気が消え、晴明はため息し (何もなければいいが、‥‥‥昌浩よ‥‥今何処におる)
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