冷たい家

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近くの森まで急いで走った そこからはゆっくり歩く ここからはいつもどおりのペースで行けばいい 次なる街や国を目指して行こう 「あっ鈴どうして耳と尻尾が出しちゃったの?」 唐突に聞いてみた 「えっとね…といれどこ?きいてたら…くしゃみしたの…そしたら…ね」 「えっ……」 くしゃみ…か 「しょうがないね!もうあれこれ言っても仕方ないしね」 「ひらきなおるしかないの?」 「そうだよ、人間だって罪もない狼を殺してもそんなこと気にしてるわけないし、死んでしまったら、諦めるしかないよ」 「もどってこないから?」 「うん、もどってこないからだよ……じゃあ鈴あの一番うえにある木まで競争だ」 いつまでもこんな話を続けたって無駄だ 今は考えても仕方がない、気持ちを切り替える必要がある 「すずまけないよー!よーいどん!」 俺と鈴は思いっきり地面を蹴った
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