2nd move - 異界の魔王

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「違う違う! 俺様は遊びに来ただけだ! 」 「…… ホントに? 」 小首を傾げ、若干上目遣い。 …… 狙ってるとしか思えない。 当然、魔王を名乗る少年はハートを撃ち抜かれる。 撃ち抜かれ過ぎて、そろそろハート無くなるんじゃないの? 「ほ、本当に本当だ。 神に違って、遊びに来ただけ 」 胸に手を当て宣誓する。 本当に魔王なのか疑いたくなる。 え? 最初から信じてないだろって? 細かい事は気にしちゃダメですよ! とか言ってるうちに…… 「そっか♪ 良かった~ 」 王子、信じてるし。 「ねぇねぇ魔界って何処にあるの? この大地じゃないよね? 海の先? どうやってここまで来たの? 従者の方達は?まさか一人で来たの? 」 急にテンション上がって、怒涛の質問ラッシュ! 今度は魔王が“きょとん”とする番だった。 あ、もう面倒なんで“魔王”って呼びます。 王子、信じちゃってるし。 「お、おう…… とりあえず、ここの月は何個だ? 」 「へ? 月? お月様は二つだよ? 」 「そうか。 なら、この世界じゃない、別の世界だな。 俺様の居た世界は、月が一つだったからな 」
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