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「違う違う!
俺様は遊びに来ただけだ! 」
「…… ホントに? 」
小首を傾げ、若干上目遣い。
…… 狙ってるとしか思えない。
当然、魔王を名乗る少年はハートを撃ち抜かれる。
撃ち抜かれ過ぎて、そろそろハート無くなるんじゃないの?
「ほ、本当に本当だ。
神に違って、遊びに来ただけ 」
胸に手を当て宣誓する。
本当に魔王なのか疑いたくなる。
え? 最初から信じてないだろって?
細かい事は気にしちゃダメですよ!
とか言ってるうちに……
「そっか♪ 良かった~ 」
王子、信じてるし。
「ねぇねぇ魔界って何処にあるの?
この大地じゃないよね? 海の先?
どうやってここまで来たの?
従者の方達は?まさか一人で来たの? 」
急にテンション上がって、怒涛の質問ラッシュ!
今度は魔王が“きょとん”とする番だった。
あ、もう面倒なんで“魔王”って呼びます。
王子、信じちゃってるし。
「お、おう……
とりあえず、ここの月は何個だ? 」
「へ? 月?
お月様は二つだよ? 」
「そうか。
なら、この世界じゃない、別の世界だな。
俺様の居た世界は、月が一つだったからな 」
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