2nd move - 異界の魔王

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「見たい見たい! 僕、あんまり上手に魔法使えないから教えてよ」 魔王の手を掴む王子。 「い、いいぜ。 その代わり、1つ条件がある」 あ。何か嫌な予感…… 「え? 条件?」 危機感の足りない王子は首を傾げるだけ。 王子の手を掴み直す魔王。 「あぁ。 王子よ! 俺様の嫁になれ!」 「えっ!? だから、僕は男だからお嫁さんにはなれないって! さっき魔王も確認したでしょ!?」 「大丈夫だ、問題ない」 もう無理かも。嫌な予感しかしない…… 「レグルスの写本には、こんな魔法もあるんだぜ。 男を女に、女を男に変える魔法がな」 もう無理! 見ていられませんわ! 天の声だか何だか知りませんけれど、これ以上は付き合っていられまんわ! " ちょっと落ち着いて " うるさいですわ! もう知りませんの! " ちょっと! って、うわっ! マイク投げないで! " 「性転換して俺様の嫁に、ぐべっ!!」 " 突然、奇妙な声を上げ吹き飛ぶ魔王。" 「ふざけないでちょうだい! 王子は私のものですのよ! 突然現れた訳の分からない魔王なんかに渡すもんですか!」 「き、君は!?」        ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
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