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「見たい見たい!
僕、あんまり上手に魔法使えないから教えてよ」
魔王の手を掴む王子。
「い、いいぜ。
その代わり、1つ条件がある」
あ。何か嫌な予感……
「え? 条件?」
危機感の足りない王子は首を傾げるだけ。
王子の手を掴み直す魔王。
「あぁ。
王子よ! 俺様の嫁になれ!」
「えっ!? だから、僕は男だからお嫁さんにはなれないって!
さっき魔王も確認したでしょ!?」
「大丈夫だ、問題ない」
もう無理かも。嫌な予感しかしない……
「レグルスの写本には、こんな魔法もあるんだぜ。
男を女に、女を男に変える魔法がな」
もう無理! 見ていられませんわ!
天の声だか何だか知りませんけれど、これ以上は付き合っていられまんわ!
" ちょっと落ち着いて "
うるさいですわ! もう知りませんの!
" ちょっと! って、うわっ!
マイク投げないで! "
「性転換して俺様の嫁に、ぐべっ!!」
" 突然、奇妙な声を上げ吹き飛ぶ魔王。"
「ふざけないでちょうだい!
王子は私のものですのよ! 突然現れた訳の分からない魔王なんかに渡すもんですか!」
「き、君は!?」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
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