第1章

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さぁ、岸へ戻るのだ。沢山叱られるといい。お前のお父さんのように。」  何かその後は病院にいったり、お父さんが色んな人に謝ったり。 カコ姉もリン姉も凄い怒って、でもお母さんが自分のせいだからって 皆に謝ったりとかで、トコも謝りました。スリ傷だけで済んで どうにかこうにか、お家に戻った時には雨は止んでいました。  トコは初めてお父さんにお尻を叩かれました。 あんなに怖いお父さんは初めてです。 そのあと、自分は一ヶ月ビール抜きの罰だって言ってました。  お風呂でお尻と傷が染みて痛いなあって思ったら、 スイーッと来てトンさんが来ました。スイトンさん。 「きょ、今日はありがとうございました。」 「ニャン。」 「いつかワシを忘れても、その痛みを忘れぬようにな。」 「はい。でもまだ自動販売機の下に住んでいるんですか?」 「ああ【棲んでる】んだねぇ。じゃあな、お嬢さん方。」 「またねえ。ニャアー。」 「またのお。」  忘れないけどね。トコとフウコとお目目さんだけのお約束。
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