告白

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秋らしく校庭の木では葉っぱが色づき。 ちょっと前まで半袖が多く見られた生徒達も、最近では長袖を着てくる生徒がちょくちょく確認されるようになった。 夏の終わりと秋の始まりがちょうど重なっているような、 そんな季節のことだ。 僕こと、山田 圭太はいつものように自転車で学校に登校して、土間で靴を履き替えようと靴箱を開いた。 すると、そこには上履きとともに一通の手紙が入っていたのだった。 「……は?」 思わず夢かと思い、目を擦りもう一度靴箱を見る。 が、やはりある。 上履きの上に一通の手紙。 正式は、可愛らしいパステルカラーの封筒に『山田 圭太さんへ』とこれまた可愛らしい丸文字で書かれた宛先付き。これを僕への恋文……もといラブレターの類いではないと誰が言えよう。 嬉しさが僕の体を包んでいく。だが、同時に僕の頭は一つの疑問を持った。 僕は、自分でいうのもなんだがモテたことなんて一度もない。 告白をしても、全部『友達……じゃ駄目かな?』なんていわれて断られまくりだ。 そんな僕の靴箱に、本当にラブレターなんてあるのだろうか? 本当はラブレターなんかではなく、担任の中島(マッチョな生徒指導主任)からのありがたーいお言葉ではないか。思わず、そんなことを思ってしまう。 だが、そんなこともこれの中身を見てしまえば簡単なことだ。 僕はそう結論付けて、ラブレター(仮)を制服のポケットに忍ばせて、何事もなかったかのようにトイレに向かった。 ラブレター(仮)の中身をみるためだ。
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