七つの罪

31/45
前へ
/281ページ
次へ
「一人暮らしでコップも少ないからね。好きなの選んでよ」 其れから佐久間さんは部屋の隅っこに置いてあった大き目のスーツケースを真ん中に置いて簡易のテーブル代わりにする。 ポテチの袋を開けてカリッと齧り、胡座をかいた姿で口を開いた。 「さあて、どうするかな?君たちから質問してくれても良いよ。此れは事件でも無いし、僕にも守秘義務は無いからね」 身体の前で戯けた風に両手を広げて見せる。面白い人だ。 「其れじゃお言葉に甘えて私から」明日香の言葉に佐久間さんが、どうぞと言った素振りで頷いた。 「佐久間さんは、何故アノ事が変だって言ったんですか?」
/281ページ

最初のコメントを投稿しよう!

111人が本棚に入れています
本棚に追加