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「うわぁー冷たいよ薫ちゃん…親友のスキンシップを邪険にするなんて――酷いわ!」
「朝から仲の良いコト…」
冷静だけど呆れた声が公平の横を通り過ぎた。ショートカットで小さい顔、クリクリの目が一際目立つ斉藤明日香だ。
「悪い!薫ちゃん。本命の彼女が来ちゃった!また会おうぜ!おーい待てってば浮気なんてしてないよーー」
公平は戯け乍ら、明日香に向かって駆け出した。ゴリラみたいにがっしりとした公平と明日香が付き合っているのは、僕らの学年の七不思議の一つだ。
もっとも他の六つが在るのかは定かでは無い。
「おはよ…久住くん。相変わらずお似合いだよね、あの二人」
「おはよ…佐倉。アレがお似合いだって言うのは佐倉だけだよね」
とっとと先を歩く二人とは違い、佐倉は僕に合わせる様に隣を歩く。
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